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2013-06-09 (Sun)
お風呂に入ってからは、ベッドの上で本当にゆっくりしていました。

もう時間としてはずいぶん夕方というか夜に近かったと思います。
疲れていたのか、またわたしはうとうととし始め、ご主人様にくっついていました。
ご主人様もあまりお時間は気にされていませんでしたが、
まあいいか、といったような感じで、ゆったりされていました。
その理由は

「あしたは時間がとれないからね」

…………。

うっすらわかってはいました。
なんとなく、そうなんだろうなあと。

でも、わたしの、「こども」の部分が、納得いかないよ、と言っていました。

「……ですか。やっぱり、あした、難しいんですね?」
「うん。だめだね」
「そうですか…………、」

「楽しみに、してたんだけどなぁ……」

言ってしまってから、ああ、「おとな」のわたしが言っちゃだめだわコレと
すこし、後悔しました。
そこからはもうご主人様にすがるようにめそめそとしていたので、ご主人様が

「あしたじゃなきゃ、だめなのかい?」

とおっしゃいましたので、わりと簡潔に「あしたじゃなきゃだめな理由」を
ご説明しました。

・行きたかった場所で誕生日限定のイベントがある
・その施設は今年閉館が決定しているのでほんとうに最後のチャンスだった
・来月またステージがあるのでこれ以上土日に休めない

もちろん誕生日その日でなくても、同じ月であればイベント参加は可能なのですが
わたしの平日休みは休館日の可能性が高く
ご主人様もお休みがとれるかどうか全く読めず
今年は運良く日曜日が誕生日だったものでぜひ行きたかったわけです。

それをめそめそめそめそしながらご主人様にぽつぽつ話しますと
「それを知ってたらもっと無理にでもなんとかしたのに……!」
と、力強く抱きしめてくださって
ごめんな、ごめんな、俺もちゃんとみぃの話を聞けばよかったよ、と、
何度も何度もおっしゃってくださいました。

でもご主人様がお忙しいとわかっているのに
なんとかしてくださいとまでは言えません。言えるわけがありません。
めそめそのまままたすこしわたしはうとうととして、
シャワーを浴びてホテルを出るころにはすでに22時を過ぎていました。


乗り込んだお車の中でも、ファミレスでお食事をご一緒している間も、
その話題はひとことも口にしませんでした。
蒸し返すのは好きではないし、ご主人様のお気持ちはとてもよくわかりましたので。

けれどもファミレスからの帰り道は
あしたなんとかして現地に行く方法はないかということで
7割頭がいっぱいになっていました。ひとりで。

方法はいくらでもあるのです。
車を使っても恐らく最大2時間30分。電車なら1時間30分。
さて、イベントに間に合うためには何時に家を出ればいい?
でもやっぱりまたひとりで行く? それとも弟をむりくり連れていく?
あしたの家族の予定をわたしは知らない。


お車がわたしの家に近づいたとき、ご主人様がぽつりとおっしゃいました。
「そこまで――――車でどのくらい、かかるのだっけ」
「え……」
たぶん2時間くらいです、と申し上げます。高速を使って行く方法、下の道を
通っていく方法、いろいろありますが、とお話をしているうちに、お車は
家の前に停まりました。

停まって数分で、日付が変わりました。

「誕生日おめでとう、みぃ」

ぎゅう、と、抱きしめていただく嬉しさ。

「きょう1日、ずっと一緒にいてやれなくてごめんな」
「いいんです。いいんです。ご主人様お忙しいから。いいんです」
「うん…………決めた。みぃ、きょう10時に、俺に電話なさい」
「え?」
「ラストチャンスだ。そのとき俺がちゃんと起きて、疲れていなかったら、行こう。
 でもどうしてもだめなら、そのときは諦めてほしい」

わたしは反射的に、首をふるふるしていました。

もうそこまでお気を使っていただくわけには、と思ったこともありましたし
いろいろのことが不安でした。

「いいの、俺が決めたの。電話して、行けそうなら、電車で俺のとこまでおいで。
 それから出発すれば、2時間くらいで行けると思うし、あたらしい道路もできてるし。
 いられる時間はすこしかもしれないけれど、どう」

うつむいて
いろんなことを考えました。

そうしてわたしは
首を振りました。

「大丈夫です。行きません」

暗い車の中で、ぎこちない笑顔が見えたかどうかはわかりません。
けれどもそれがわたしの選択でした。

10時にお電話したとして、それから支度して、電車に乗ったとして、
現地に何時に着けるだろう。

「イベントの、時間とか、ありますから」
「あぁ、時間か……」

すでにそのときには雨が降り出していました。
野外のイベントは諦めるにしても、誕生日限定イベントは全天候型。
急げば間に合わない時間ではありません。たぶん。

「行こうと思えば、ひとりでも、行けますから」
「ひとりで行くのはだめだよ」

わかっています。
ご主人様と一緒に行きたかった。
最後の限定イベント。

「ですよね。だから…………行きません。我慢します」

また涙が出てきました。

こどものわたしが、ぐずっていました。
人前でぐずることなんて、いままで、ほとんど、したことなかったのに。
ご主人様が抱き寄せてくださって、何度も、何度も、キスをくださいました。


めそめそぐずぐずと
なかなか車から降りないまま、1時間以上が経過して。

「約束するよ。たくさん、いろんなところ、行こう。お泊まりもしよう。
 俺はね、みぃに、毎日ブログを更新させたいと思ってる。
 未来じゃない、近い将来、そうしたいと思ってる」

何度も何度も涙が出ました。


自分で決めたことだから、大丈夫、後悔はしないと思いました。

ご主人様に、お気をつけてお帰りくださいね、と、申し上げて、
わたしは家に入りました。


しあわせで、ちょっぴりさみしい、逢瀬でした。



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